| 2002.03.09-10 冬にさよなら |
昨日が送別会で午前様になってしまい、起きたのは結局8時を回っていた。さすがに眠い。パッキングをほとんどしていなかったが、これ以上出発を延ばすと現地到着が夕方になってしまいそうなので、とにかく出発することにした。家を出たのは9時を回っていた。 中央道はそれでも順調に走ったが、途中の電光掲示板は高井戸−三宅坂間12kmの表示である。ガソリンも少ないし高井戸で下りた。給油して下を走ろうと思ったが、下も結構渋滞していて、結局、再び永福から首都高速にのった。当然だが相変わらずの渋滞で、結局首都高速を抜けるのに2時間かかってしまった。やれやれ。
赤沼茶に到着。公営の駐車場に車を入れようと思ったら、駐車場は1mの積雪が残ったまま閉鎖中である。入り口の路肩に車を止め、いよいよハイキング&キャンプのパッキングである。シュラフとテントを入れ、途中のコンビニで仕入れてきた食料を入れたら一杯になってしまった。気合いの入らないパッキングはこんなもんか(笑)。
それでも小田代ヶ原の先は雪も有るだろうとテクテク歩き始めた。道の両側の積雪は若干少な目だが、またしても、それはそれとして、ミズナラの梢越しに見える空は大好きな青空。『こんな青色が有っていいんかいな』、と、独り言をいいながらあるく。おそらくこの時の僕の顔を見たらニコニコ笑って居たのだろうと思う。
行動食やオニギリも持ってきてはいるが、お湯が沸かせないと言うのは何とも痛い。引き返そうと思ったが、もう行程の半分は歩いてきてしまっている・・・。一瞬考えて、ふっと切り替えて、『ま、いいか。一日くらいはなんとかなるわい!』、と、強がりを言って歩き続けた。 小田代ヶ原に着いたら、工事用の車両がちょうどバス停に入ったところだった。 それでもバス停に腰掛けてタバコを吸っているうちに、『そうだ、このたばこの火を消さないで、千手が浜まで持っていけば良いんだ! 向こうに着いたらティッシュぺーを使ってバーナーに火を移せるかも知れない』、そう思い、小田代ヶ原から千手が浜まで、線香の火のように、1本無くなると、また1本と、チェーンスモーク状態で千手が浜まで歩いた。
バス停は雪の中だった。締まった雪を歩いてバス停のあずまやに行ってみると、うまい具合にあずま屋の中には雪がない。ちょうどテント一張りぶんのスペースがある。思惑通りである。小田代から持ってきたタバコを焦げないようにイスに置き、念のためにと思い、もう1本のタバコにも火を点けて、テントを張る準備にかかる。 テントを張り終え、シュラフを出し、食料その他をテントの中に入れて、さてそれでは<火移しの儀>に入ろうかと思い、タバコを置いた場所を見ると・・・・、あっ!? タバコの先が押しつぶされて、2本とも消えているではないか!! 荷物整理の最中にうっかりタバコに座ってしまい、消してしまったのだった。あわてて、すっぱ、すっぱと吸ってみるが、なんとも虚しい行動だった。トホホホ・・・、小田代からここまでの、あの1時間、一生懸命つないできた作業は何だったんだ。ガックリと肩が落ちる。 しばらく落ち込み、それでももう一回気を取り直し、『ま、いっか。今日一日だけじゃないか、なんとかなるわい!』と、再びの強がりを言って、どうにか人心地をついた。
撮影を終えて、さて帰って夕ご飯にするかなと思い、川を渡り、再度シュー 『そうだよな、俺が忘れるわけないよな。準備の時に、気温が下がって着火出来にくくなったら困るので、念のため2個持っていこうと用意したくらいだからなぁ』、などど、急に偉そうに長い独り言である(笑)。 本音では、『いやぁ〜、ホント、よかったぁ』てな気分だった。 テントに戻りまずはコーヒーである(^^)。ピークワンに火を点けて、ボー!という音が、なんとも心強かった。ゆっくりコーヒーを飲み、コンビニで買ってきた弁当を食べると、ほかに何もする事がない。ヘッデンを、これは正真正銘忘れてきてしまったので、夜の明かりが無い。携帯の電波も、浜から回り込んだこのバス停には届かない。圏外表示である。 んじゃ、今度は千手が浜の夕景色でも見に行くかぁと、再度、浜に出てみる。対岸の明かりがチラチラ見え始め、人工の灯りってのは、こんなにも心強いものなんだなぁ・・と、妙に納得しながら、暮れていく湖を飽きずに眺めていた。
寒くなってきたので、テントに戻り、シュラフに潜り込む。風も無い、実に穏やかな夜だった。無音の状態が心細く、でも、それがなんだか妙に心地よく、『こんな一人ぽっちのテント泊も久し振りだなぁ・・・、へっへっへ・・』、と独り言を言って、眠りについた。
目覚ましの携帯が4:30に鳴った。長い夜だった。夕べは随分と早く寝てしまったので、夜中に何度か目が覚めた。テントを出て見るとそれはもう凄まじいほどの星空だった。深呼吸を一つ。それほどの寒さでは無いとはいえ、ペットボトルの水が少し凍っている。−5、6度といったところだろうか。 ヘッデンが無いのでライターを着ける。テントの中がボッと明るくなる。闇に慣れた目にはやけに明るく感じられる。テントの中でピークワンに火を着けるとボーっといい音だ。ものの10秒でテントの中が暖かくなる。火はありがたい。寝そべってテントから首だけ出してタバコを1本吸う。この時間が好きだ。日の出にはまだ少し早いが浜に出てみようか。2時間は浜に居ることになるだろうから、持っていったセーターを着増し、ホカロンを腰や股に沢山張り付ける。食料とバーナーを手に提げて浜に出てみた。
タバコを吸っているうちにみるみる明るくなっていく。夕べの心細さを考えると、やはり光はありがたいものだ。刻々と色を変えていく景色が嬉しく、ワクワクしながらシャッターを押していた。 そろそろ日の出かな、と思う頃、一組のカップルが現れて、雪の上をこちらに歩いてきた。『ふ〜ん、こんな季節の、こんな時間帯に、やっぱりここに来る人たちも居るんだなぁ・・・、何時に出てきたんだろう・・?』、とちょっと嬉しかった。・・・・・・・、と、よく見るとなんと佐伯さんご夫婦である!
撮影も一段落し、また桟橋に戻り、ゆっくりコーヒーを淹れたり、佐伯さんが持ってきてくれたお汁粉を頂いたり、ノンビリ朝食をした。太陽も少し高くなってきたので、西の湖にハイキングに出かけることにした。お二人はスノーシューを赤沼の駐車場に置いてきてしまっていたが、雪が結構締まっているので、なんとか西の湖までは行けそうな感じだった。
西の湖入り口の吊り橋まで来てみると、下を流れている川が雪で埋まっている。思わず嬉しくなって川の上で吊り橋をバックにこれまた記念撮影である(^^)。この風景も春や夏ではあり得ない風景である。
すこしそんな雑談をした後、僕らはいよいよ帰路に就く。林を抜けてバス通りまで出て休憩を取った。シューをはずし、手に持ち赤沼茶屋を目指して歩き始めた。弓張峠の手前で1回、小田代ヶ原で1回、それぞれ休憩を取り、ノンビリと赤沼茶屋に戻ってきた。車に着いてスキーウェアを脱ぎ、靴を取り替え、一服して<やしおの湯>に向かう。 ゆっくり温泉に浸かり、『ふ〜! 今回も癒し系のキャンプだったなぁ・・・・』と、この2日間を思った。 冬、さよならキャンプ。こんな時間があるから、野遊びがやめられない。 |